ほぼ手ぶらで出勤する
6月も半ばを過ぎ、ますます蒸し暑くなってきた。
先週から通勤スタイルを半袖シャツに衣替えしたものの、職場に着く頃には額から汗が湧き出てくる。
毎日7時過ぎには出社しているので、これでもまだ涼しい時間帯に移動できている方。
9時前にぞろぞろとやって来る同僚たちは皆デスクにつくなり、異口同音に「暑い~」とうなだれ、団扇で身を扇いでいる。
今年はコロナ禍でマスク装着が義務付けられており、暑さ対策は喫緊の課題。
夏をどう乗り切るか、まずは各自で工夫を凝らすしかない。
私はドレスコードの範囲内で徹底的に軽量化を図ることにした。
服装は、上は半袖カッターシャツ、下は夏用スーツで統一。
本当はスーツなど着たくないが、許されないようなので、ここは我慢している。
次に持ち物だが、鞄は持たない。
腕時計もしない。
携帯するのは、財布、自宅の鍵、ハンカチ、スマホ、弁当のみ。
財布は名刺サイズの安物コインケースで、中に千円札1枚と交通系とiDのカード計2枚のみを入れて、ズボンの右ポケットにしまう。
小銭が多いと財布がかさばり、ポケットが膨らんで見た目が悪いので、極力硬貨は持たない。
現金を使うことはほとんどないので、これで事足りる。
ハンカチとスマホは左ポケットに入れて、自宅の鍵はチェーンにつなげて後ろポケットにしまっている。
最後に弁当は中が見えないように青色のナイロン袋に入れて、手に提げている。
鞄を持たないサラリーマン。
はじめはどうかと思ったが、やってみると思った以上に身軽になり、かなりいい。
残業を強いられている同僚をしりめに退社する時も、心なしか以前より気兼ねが減ったような気がする。
身を軽くすることは、心を軽くすること。
暑さ対策を進める中で、ある種の哲学と巡り合えた。